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日間ポイントは、なろうの18〜19時ごろの集計値です。
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雉白書屋 2025/10/27 公開 2025/10/27 11:00 更新
――おれは……行きたい……いや、帰りたいんだ。なぜかわからないが、あの場所に……。
山を登る一人の男。その顔には焦燥にも似た険しさが浮かび、瞳にはぎらつく光が宿っている。まばたきの回数は極端に少なく、まるで何かに取り憑かれているようだった。
足取りに迷いはなく、ただ一直線に進む。しかし、彼が目指しているのは山頂ではない。ただ一つの、ある場所だった。
彼はひたすらに歩き続けた。空はじわじわと暮色に染まり、山の稜線が沈み始めた。空気は刺すように冷え込んでいき、息を吐けば白く曇り、耳の奥まで冷気が刺さった。
だが、彼は一度も振り返らなかった。荒れる風にも足を取られず、ただ前へと進んだ。
やがて、夜が完全に山を呑み込んだ頃、頬にぽつりと冷たい雫が落ちた。とうとう雨が降り出したのだ。
彼は無言でザックを下ろし、ヘッドライトを取り出してスイッチを入れた。光は頼りなく、闇をほんのわずか押し返すだけだった。
いつしか、自分が登っているのか下っているのかさえ曖昧になり、平衡感覚が狂っていく。
だが彼はふっと、笑った。
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