異世界恋愛 短編

交易権ひとつ分の人質花嫁でしたが、わたしを捨てたはずの冷たい辺境伯に「国ひとつでは安すぎる」と言われました

佐藤謙羊 2026/10/30 公開 2026/10/30 06:00 更新

あらすじ

「お前の値段は、交易権ひとつ分。高い買物だった」
実家で「いらない子」と呼ばれて育ったリゼットは、父の商売のために、独裁国家ヴァルクラストの辺境伯レオニードに嫁がされた。この国では、権力者の妻は人質。夫が国を裏切れば、妻は処刑される。
冷たい夫、女に権利のない掟。それでも、残りものの食事と物置の暮らしにくらべれば、ずっとまし。へこたれないリゼットに、彼は「今日からは、食事はいっしょに取れ」と言った。
一年後、出国を許された夫は亡命し、リゼットの妹との婚約を発表する。自分は国を抜け出すための道具だった。
愛人になれという独裁者の誘いを断ったリゼットは、処刑台に立つ。最後に叫んだのは、自分を捨てた夫の名前だった。

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