ローファンタジー 完結・全7話

溟香天女の守人

香紫日月 2025/03/24 公開 2025/05/08 10:49 更新

あらすじ

・山奈荷葉 本作ヒロイン。双子の姉で亡き菊花として実家の神社を継ぐ。
・土師龍樹 荷葉の従兄弟。同い年で陰陽師の血を引く。
・薫衣大弁財天社 胎児の魂を喰う鬼神という言い伝えがある。

◆両親と姉を事故で亡くした荷葉は神職を継ぐため全寮制の学院で二年間学び神社を守る叔母夫妻の待つ実家へ帰還した。

◆実は荷葉は事故の時に警察消防病院の全てから亡くなった双子の姉の菊花と認識されており、自身も暫く意識がなく訂正する機会を逃したため菊花として生きることを強いられていた。

◆ある日、能楽師が例大祭の番組選びの為に訪れるが、その席で風に煽られた神社所有の装束が切り裂かれた上に面が突然割れてしまう。何かを察した能楽師に彼が能楽部の顧問を務める大学への進学を勧められ、断る理由もないことから猛勉強の末に大学へ進学することになった。

◆だが迎えた入学式後にトラブルに巻き込まれる。早速仲良くなった友人に誘われ取り壊しが決まっている建屋に肝試しと称して忍び込んだものの先輩に見つかってしまったのだ。その先輩は能楽部の女子部員で、まるで荷葉に遺恨があるかのように責め立てるが学生会長が現れその場を仲裁する。その学生会長は荷葉の従兄弟の龍樹だった。

◆そのトラブル以降荷葉の周囲で不可思議なことが起こり始め、それは徐々に大事へと発展し遂には怨嗟の声が荷葉の脳内で響く。その声は双子の妹の菊花のもので荷葉は精神的に追い詰められ学内で倒れてしまった上、従兄姉の龍樹に菊花ではなく荷葉であることを指摘される。漸く菊花の呪縛から解放された荷葉は龍樹にこれまでの経緯を打ち明けた。

◆次第に強くなる怪異は三年前の事故に原因があると考える荷葉だったが、それは単なるきっかけで深い元凶があると指摘する龍樹の言葉にも一理あると考え家の歴史に向き合う。

◆だが、閉ざされた人生を取り戻そうと決意した矢先に神域であるはずの場が地揺れに包まれ、荷葉は菊花の姿をした魔障のモノの手よってそこには存在しない深海へと引きずり込まれる。荷葉が死を覚悟したその時、九字を切る龍樹の声が響くのと同時に白刃の光が菊花の身体を貫き彼女は消滅した。

◆その夜、荷葉の夢に菊花の顔をした辨財天が現れ真実を話して消えていく。荷葉は菊花の思いと辨財天を守ることを誓うのだった。

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