ヒューマンドラマ 完結・全17話

潮待ちの十二通

swingout777 2026/05/11 公開 2026/05/11 21:03 更新

あらすじ

朝倉紬、三十二歳。東京の出版社で文芸編集者として働いていたが、担当作家との行き違いと部署縮小をきっかけに退職する。逃げるように戻った尾道で、母・澪の葬儀を終えた紬は、実家の古書喫茶「潮待ち堂」を片づけていた。

母は、静かな人だった。
本音を言わない人だった。
そして紬に、父のことを一度も語らなかった人だった。

そんな母の文机から、十二通の未投函の手紙が見つかる。宛先は、瀬戸内各地の見知らぬ人々。手紙には、母の若いころの後悔、感謝、謝罪、そして誰にも言えなかった秘密が綴られていた。

紬は一通ずつ手紙を届ける。
尾道の元音楽教師。
竹原の資料館を守る男。
呉の造船所の二代目。
しまなみの島でレモンを育てる女性。
今治の老職人。
松山の元下宿屋。
小豆島の元看護師。
倉敷の写真館主。
下関の老漁師。
門司の古い喫茶店の店主。

手紙を届けるたび、紬の知らなかった母の姿が浮かび上がる。
母は、かつて瀬戸内航路の船で働いていた。
本を売り、手紙を預かり、港から港へと言葉を運んでいた。
そしてある嵐の夜、ひとりの少年を救おうとして、婚約者だった青年・三原蒼の人生を変えてしまった。

紬は母が誰かを傷つけたのだと思う。
しかし旅の終盤で、真実は違うと知る。

母は誰かを見捨てたのではない。
誰かを守るために、自分だけが悪者になる沈黙を選んだのだ。

最後に残った十二通目の手紙には、宛名がない。
けれど中には、幼い紬の写真が入っていた。

それは、母から紬への最後の手紙だった。

ポイント

総合ポイント 46
日間ポイント 12
日間ランクイン [未取得]
最高順位 [未取得]
評価ポイント 3678.3% ブクマ×2 1021.7%

日間ポイントは、なろうの18〜19時ごろの集計値です。

読者の反応

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5
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9.00
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ブクマと評価ポイントの推移

10/26〜11/01(7日間)
ブクマ 5+1(7日間)
6 5 4 3 10/26 10/29 11/01
評価ポイント 36+10(7日間)
35 30 25 10/26 10/29 11/01

日別の値

新しい順・下の段は前日比
日付 ブクマ 評価P
11/01 5 +1 36 +10
10/31 4 ±0 26 ±0
10/30 4 ±0 26 ±0
10/29 4 ±0 26 ±0
10/28 4 ±0 26 ±0
10/27 4 ±0 26 ±0
10/26 4 ±0 26 ±0

「全期間」は直近30日分までを表示します(リアルタイム表示では、これに現在値が加わります)。

総合ランキングの推移

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