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羽鳥 2022/05/17 公開 2022/05/24 20:00 更新
明治から大正に掛けての変革の時代。勃起不全障害を持つく久賀野親弥は、売れない小説家として執筆活動を続けていた。親弥が目指すのは、田山花袋のような「自然主義文学」だが、親弥の忌み嫌う不倫などの不貞行為を描こうとするも、「妄想の産物」と揶揄され、作品は一向に認められない。障害の治療も先が見えず、親弥は自身のコンプレックスによって大きな不満を抱え、他人を避ける生活をしていた。妻の宮に対しても極力身体的接触を避け、宮を愛しているものの、夫婦関係はどんどん悪化していく。
同じく自然主義の作家として人気のある友人、田之上兪吉に、「作家活動をやめろ」と言われ、激高した親弥は一度捨てた自分の原稿を読み直すが、田山花袋の模造としか思えないような自分の文章に気付き、執筆ができなくなってしまう。そんな折に、アルツハイマーを患う、親弥の義父である華族の大谷禄太郎氏の邸宅に招かれた親弥と宮は、禄太郎氏の病状の悪化を目の当たりにし、二週間横浜の屋敷に滞在することを決める。その間も一向に執筆活動ができず、禄太郎氏からのストレスも相まって精神を蝕まれていき、親弥は薬に頼るようになる。また、宮は親弥に黙って不穏な動きを見せる。
横浜で兪吉と会い、兪吉の知り合いだという楼主の千寿喜明の案内で「永真遊郭街」に出向く親弥。そこで、宮に瓜二つな「楓」に出会い、宮の持ち得ない色気や、見ず知らずの男に抱かれている楓に嫉妬と精神的情欲を覚えた親弥は、小説内で楓を犯すことにのめり込む。
※直接的な性描写はございません。
※本小説はカクヨム(https://kakuyomu.jp/my/works/16817139554654564254)にも掲載しています。
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