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村瀬カヲル 2026/06/13 公開 2026/08/09 20:10 更新
自分は、目覚めると異世界に転生していた。
窓から見える軍旗には覚えがある。
ここは前世で何周もプレイした戦記RPG『ノルスヴェイン・サーガ』の世界そのものだった。
大好きなRPGの世界に転生したぞー! と喜びたいところだが、どうにも様子がおかしい。
自分が転生したのは――
冷血皇子フェルク・ヴァル・ノルスヴェイン。
帝国第三皇子。
帝国軍団長にして『北の戦鬼』。
氷雪魔法を操る無双の魔法剣士。
そして、プレイヤーたちに絶望を与え続けた、最強最悪のラスボスである。
激戦の末、最後には主人公ら英雄陣営に討たれる運命。
いやいやいや、既に破滅不可避じゃないか。
しかもフェルクは、純粋悪を徹底しすぎて、かえって妙な人気があるキャラだった。
そんな奴の破滅を回避するなんて、無理ゲーにも程がある。
それでも――
あのフェルクみたいな終わり方だけは、したくなかった。
「永《なが》く、凍《い》てついた生だった」
あの、全てが冷え切った最期を書き換えるために。
そして、まだ凍てついていない心を失わないために。
冷血皇子に転生した自分は、帝国の軍務と原作の運命に追われながら、生きる望みを模索していく。
※本作はカクヨム、アルファポリスにも掲載しています。
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