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永島大二朗 2026/04/24 公開 2026/07/05 20:05 更新
アルミッド王国は建国三百年で危機を迎えていた。王の実兄によるクーデターだ。既に国王夫妻は殺害され『クーデターは成功』と言って良い。しかし新しい王は、近衛騎士団はに『姫を捕らえよ』と命じる。それは姫が『宝物庫の鍵』と目されているからだ。ある意味『正当な王位継承権』を保持しているとも言える。しかし姫は護衛の女騎士『エスティ』と共に逃げ果せていた。幼少の記憶を頼りに禁忌の森へと。その奥深くの冬山に。
物語は禁忌の森でエスティが近衛騎士団に囲まれている場面から始まる。姫は体力を使い果たし、エスティが近くの洞窟に隠していた。そして打って出たのだ。かつて自分が団長として率いた近衛騎士団に対して。当然勝算はある。手には長大な両手剣も。しかし現実は厳しい。エスティは義足だった。そして、それが壊れたからこそ追い付かれたのだ。
それでもエスティは諦めない。姫を守るために戦う。が、現団長はエスティを罠に掛けた。連戦連敗のツケを今返したのだ。勝利の余韻に浸る。するとそこに巨大な狼が現れた。エスティは目を見張る。当然『味方』ではない。隊列の一番後ろにいた弓手を『ぱっくんちょ』と咥えたではないか。結果的にだがエスティは逃げ出した。かつての部下を見殺しにして。
しかしエスティも運がない。目の前で姫が男に担がれていくのを目撃してしまったからだ。義足ではまともに追える訳もなく、ついに力尽きてしまう。気が付いたときは何故か男の家に担ぎ込まれていたのだった。森の中の家。小さな家だ。母屋と納屋のある。
ぐったりとしてはいるが、生きている姫を見てホッとするエスティであった。が、それも束の間。先ずは男と言葉が通じない。姫より小さな少女『ミーコ』の翻訳で何とか意思疎通を図ろうとするのだが、そこで驚愕の事実を知る。男が近衛騎士団も助けて、納屋に泊めていると言うではないか。すると案の定、食事を終えた近衛騎士団が納屋を抜け出し、男の母屋を取り囲む。そして団長と副団長が母屋に押し入って来る。
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