ヒューマンドラマ 短編

私が一代で立ち上げた会社を、妻は自分の若いアシスタントのために使った

熾星 2026/10/03 公開 2026/10/03 16:00 更新

あらすじ

 LUMINA株式会社の株価がストップ安をつけ、時価総額が一日で数百億円吹き飛んだ日、水野真由は秘書を社長室へ呼んだ。

「直人は? こんなことになってるのに、CTOがどうして来てないの?」

 秘書の表情がわずかに強張った。手元の資料を確認してから、真由を見返す。

「高瀬副社長でしたら、六週間前に正式に退任されています。その後、技術本部からも何名か退職者が出ています。関連書類は……水野社長にもご確認いただいています」

 真由は答えなかった。

 六週間前は、LUMINAの創立十周年記念パーティーだった。

 その夜、ASTERの技術チームへ贈られる予定だった一千万円の特別報奨金を、真由は発表直前になって新規事業企画室へ回した。その少し前、忘年会の抽選で欲しがっていたドローンを外した小川悠斗は、見るからに落ち込んでいた。

 理由を尋ねた直人に、真由は平然と言った。

「会社はもう、技術だけで伸びる段階じゃないの。悠斗たちが見てるのは、新しい市場とこれからのユーザーよ」

 そう言って、余っていたスクラッチくじを一枚、彼の前へ滑らせた。

「直人にもあるじゃない。最高二百万円よ。当たれば、こっちのほうが面白いかも」

 真由は笑いながら悠斗のネクタイを直した。

「新規事業のほう、これから期待してるから」

「はい、水野社長。頑張ります」

 悠斗は一度言葉を切り、声を落とした。

「ありがとうございます、真由さん」

 近くにいた何人かがこちらを見たものの、何も言わずに目を逸らした。

 直人はグラスをテーブルへ戻した。

「真由」

 振り向いた彼女に告げる。

「離婚しよう」

ポイント

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ブクマと評価ポイントの推移

10/27〜11/02(7日間)
ブクマ 3+0(7日間)
4 3 2 10/27 10/30 11/02
評価ポイント 114+20(7日間)
110 100 10/27 10/30 11/02

日別の値

新しい順・下の段は前日比
日付 ブクマ 評価P
11/02 3 ±0 114 ±0
11/01 3 ±0 114 ±0
10/31 3 ±0 114 ±0
10/30 3 ±0 114 ±0
10/29 3 ±0 114 +10
10/28 3 ±0 104 +10
10/27 3 ±0 94 ±0

「全期間」は直近30日分までを表示します(リアルタイム表示では、これに現在値が加わります)。

総合ランキングの推移

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