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にっしー 2018/05/31 公開 2018/05/31 21:44 更新
かつて、世界は4つの国に分かれていた。
東の国、西の国、北の国、南の国。
ある日、これらが戦争を起こし、統一に向けて動き出した。後に四天戦争と呼ばれる戦いである。戦いは壮絶を極め、何万人ものの死者を出した。多くの戦士が、国のために血を流し、命を落とした。誰もが、国を守るために総力を尽くして立ち向かった。
そこにただ一人、国のためではなく、己が守らんとするもののために戦う者がいた。
彼の名は、工藤誠士郎。侍である。
しかし、戦いの最中、工藤は大切な人を守れずに死なせてしまう。約束を守れずに、守り通すべきものを失ってしまったのだ。工藤は、約束を違えてしまった自分をひどく怒る。そして、同時に、涙と悲しみが襲う。その時、ある力が工藤を変える。
血鬼と呼ばれる、力である。
若干16歳。その若さにして、工藤は、各国に恐れられる存在となる。
四天戦争において、工藤は、後に因縁の戦いをすることとなる数々の強敵と出会う。その一人が、当時、北の国から参加していた佐久間蓮威である。彼もまた、18歳の若さにして、戦争に参加していた。白銀隊という、当時、北の国で最強と呼ばれた隊の隊長を務めており、実力は折り紙付きである。
工藤は、いつ終わるかも分からない戦いを続け、何とか終戦まで生き延びる。
それから、彼は統一後の政府軍に入隊する。過去の争いを胸に、二度と、守るべきものを失わないために。
そんな工藤を、許さなかったのはこの世界そのものかのようであった。工藤が心を許した者は、皆、傷つき、工藤の前から消えてしまったのだ。
それから、工藤は、人と交わることを避けるようになった。苦しみに逃げてきたのだ。その方が、楽だからこそ、そうしてきた。そんな日々を送る中、ある日、工藤は、ある少年と女性に出会う。
その二人との出会いから、工藤の運命の歯車はゆっくりと、動き出すのである。
これは、緋の眼に鬼の力を纏いし、孤独な侍の物語である。
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