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0JOY 2026/08/21 公開 2026/09/29 07:00 更新
毎日12時更新予定!
主人公・ヴェルシアナの人生を、幼少期からじっくり丁寧に描いていきます。少しずつ変わっていく人間関係や、原作とは異なる未来へ進んでいく彼女を、ぜひ温かく見守っていただけたら嬉しいです。
ある夜、プレイ中だった乙女ゲーム『リュミエールの天秤』の悪役令嬢――ヴェルシアナ・アルセリードとして目を覚ます。
しかも転生したのは、ゲーム本編が始まる十年も前の幼少期。
ヴェルシアナは、美貌、家柄、魔力、教養、そのすべてに恵まれながら、高慢で感情的な性格ゆえに周囲との関係を壊し、やがて婚約破棄、没落、最悪の場合は処刑へと至る少女だった。
そんな未来など、もちろん御免だ。
前世では男だった自分が王子に執着する理由もなければ、これから現れるヒロインを虐める理由などもっとない。
ならば、やるべきことは単純だった。
怒鳴らない。人を見下さない。使用人には礼を尽くす。攻略対象には必要以上に近づかない。そして何より、悪役令嬢らしい振る舞いを徹底的に捨てること。
処刑台だけは絶対に御免。
そう考えたヴェルシアナは、幼い頃から礼儀作法や教養を学び直し、誰にも恨まれない令嬢を目指して生き始める。
しかし本人は知らない。
死なないために王太子へ媚びなかったことが、彼にとって「肩書きではなく自分自身を見てくれた少女」として心に残っていることを。
何気なく差し伸べた手や言葉が、使用人や令嬢たちの人生を少しずつ変えていることを。
さらに過去の自分を知るにつれ、ヴェルシアナは気づき始める。
悪役令嬢は、最初から悪役令嬢だったわけではない。
愛情、期待、身分、権力、そして「あなたは悪くない」と囁き続ける優しい言葉。その積み重ねによって、一人の少女は少しずつ“悪役令嬢”へ作られていたのかもしれない。
ならば今度は、自分で考え、自分で選び、間違えたなら直していけばいい。
そして十年後。
原作の舞台へ入学したヴェルシアナを待っていたのは、知っているはずなのに何もかも違う未来だった。
攻略対象たちは妙に距離が近く、敵になるはずだった令嬢たちは味方になり、原作ヒロインまでなぜか自分を慕っている。
これは、悪役令嬢として死ぬ未来を避けたかっただけの元男が、幼少期から積み重ねた選択によって原作そのものを変えてしまい、気づけば男女問わず攻略されかけている物語。
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