純文学 完結・全17話

媚態

禅海 2024/06/17 公開 2024/06/20 19:00 更新

あらすじ

 佐藤碧(さとうあおい)は、絶世の美貌を備えた、芸術品の彫像のように美しい青年である。もっとも、その計り知れない美貌は同時に冷淡で冷酷で、周囲の人間をまともに寄せ付けないほどであり、彼自身は無口な上に殆ど人間関係にも疎く、またその美貌が重要な環境では育たなかったために、自分の天稟(てんぴん)の美貌にことごとく気付いていなかった。
 そんな碧には、唯一信頼の置ける伴侶、精神と肉体の両方で碧を支え続ける田中日葵(たなかひまり)がいたが、日葵は生真面目で理知的だが鈍感なために、碧と七年余りの生活の中で確かな不和を数々経験してきながらも、それほど碧のことを心配せずにいた。
 碧は大学四年生の夏に自宅で倒れ、大学病院に緊急搬送されたのをきっかけに、自身が中度の精神障害に犯されていることを知る。碧はそれまでの人生で、自分の精神障害を散見させてはいたものの、それに気付かないまま生きてきたのだった。
 以来一年間自堕落で無活動な生活を送り、最初の冬を迎えた碧は、日葵の提案で就労移行支援施設に入所し、社会復帰の準備をし始める。
 だがいよいよ始まった新生活もつかのま、障害者社会の現実を知ってゆくなかで、自身の生き方、生きる方法など様々な不安を覚え、施設での入所生活にも少しずつ影が差し始める。
 丁度そんな碧が施設から帰ろうとしていたある日、碧はとある醜い身体障害者の男、松風(まつかぜ)と出会う。松風曰く、碧の絶世の美貌が有れば、碧は常人には得難い『精神的勝利』を得ることができ、今の碧にはそれこそが必要であると言う。松風に唆され、彼の提案に応じるまま、碧は精神障害の美青年として、夜の街で異常性癖の女や痴女たちを相手に自分の体を売り始める。
 希代の美青年に翻弄され、踊らされ、碧を弄ぼうとして逆に碧に手玉に取られる女たち。日葵を裏切ることにうしろめたさを感じつつも、自分自身の本当の才能と自信に気付き始める碧と、その裏で密かに動き出す松風の本当の目的。
 碧の昼と夜の二重生活が彼に齎(もたら)す、異常者に許された勝利と幸福の結末とは……。

 ※エブリスタ様でも掲載中

ポイント

総合ポイント 20
日間ポイント 0
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日間ポイントは、なろうの18〜19時ごろの集計値です。

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ブクマと評価ポイントの推移

10/28〜11/03(7日間)
ブクマ 1+0(7日間)
2 1 0 10/28 10/31 11/03
評価ポイント 18+0(7日間)
19 18 17 10/28 10/31 11/03

日別の値

新しい順・下の段は前日比
日付 ブクマ 評価P
11/03 1 ±0 18 ±0
11/02 1 ±0 18 ±0
11/01 1 ±0 18 ±0
10/31 1 ±0 18 ±0
10/30 1 ±0 18 ±0
10/29 1 ±0 18 ±0
10/28 1 ±0 18 ±0

「全期間」は直近30日分までを表示します(リアルタイム表示では、これに現在値が加わります)。

総合ランキングの推移

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