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ひじり 2024/05/21 公開 2024/05/23 13:28 更新
五歳の頃、わたしは神童と呼ばれていた。
全属性の初級魔法の発動に成功したことで、虹色の魔法使いとして将来を嘱望されていた。
同い年の子たちは、まだ魔力を感じることすらできていなかった。そしてそれは王族の子でも同じだった。
ある日、わたしは王族主催のパーティーに招かれることになった。
そこでわたしは、同い年の男の子に魔力の感じ方を教えることになった。
その男の子は、憧れるような目でわたしを見てきた。だからわたしもついつい得意気になって教えてあげた。
それから十年の月日が流れた。
わたしは、神童からただの人に成り下がっていた。
七属性の魔法が使えるといっても、全てが初級魔法止まりの器用貧乏。それが今のわたしに対する評価だった。
でも、辛くはない。
だって両親はわたしのことを愛してくれている。だから家の中は居心地抜群だ。
その結果、学校に行くのを止めて毎日ダラダラと自堕落な生活を送るようになった。
つまり、引きこもりだ。
わたしのことを馬鹿にした同級生たちは、今では中級魔法を幾つか習得しているはずだ。
まあ、そんなことは今のわたしには関係のないことだ。
これから先もずっと引きこもり続ける。
それが神童ではなくなったわたしの行く末なのだから。そう思っていた。
あの日、彼と再会するまでは……。
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