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トウヤ 2017/08/25 公開 2017/08/25 15:37 更新
世界を導きし絶対なる『王(おう)』がいないこの世界。
人々は己の欲求を満たすために集い団結し、集団を作った。
思考の伝播は光の速度で完了し、世界の至る所で同じように集団が現れ始める。
だが彼らも人間。一応馬鹿ではない。
自身らの利益を考慮した上で、集団は徐々に保身派と好戦派と分かれ始めた。
そしていつしか保身派は村や町へと、好戦派は軍団や盗賊へと姿を変えた。
ただ、やはり人間。馬鹿もいくらかいた。
特に好戦派より生まれた軍団。
彼らは度を超えた力の乱用により、世を混乱へと陥れた。
剣を抜き、弓を引き、魔法を唱え……。
力無き者を「邪魔」だと勝手に敵対し、無残に蹂躙する。
世界は不条理が至極当然と勘違いをし始めた。
……それが数年前までの話。
混沌のその後。突如として、最強と呼ばれていた四つの軍団が大侵略を起こした。
結果、暴走した多数の軍隊が彼らに無様に鎮圧される始末。
鎮圧された軍隊は、解散や他の集団の傘下への加入などの鎮静化を余儀なくされた。
それらを成功させた四つの軍団。
彼らは保身派の賞賛と好戦派の怨恨から、一線を超えた存在。
――『総軍』と呼称されることとなった。
かくして『総軍』の称号を手にした四つの軍団
その名は、
《天地界軍》
《蛇の大盾》
《英雄の集い》
そして――
……――――。
――――朝日は上り、夕日は沈む。
雲は流れ、雨となる。
誰かが言った。「当たり前だ」と。
誰かが言った。「至って常識」と。
では、こんな質問はどうだろうか。
『最強は一番強いのか』と。
しかし誰も答えない。……否、答えられない。
何故か? 簡単だ。
――不確定要素があるからだ。
そう。ものごとは一つの条件で確定することなど絶対にない。
球があれば、転がる、止まる、跳ねる、壊れる。
このように、あるだけじゃ何が起きるか分からない。
過去に下剋上が存在するように。
最強とはいえど、一番かは分からない。
その上で私(・)は言おう。
さあ、皆の衆。
これより彼らが紡いでゆくこの英雄譚を、
存分に楽しもうではないか。
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