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秋月 忍 2021/08/27 公開 2026/07/01 20:00 更新
薬師見習の子爵令嬢ルシール・ラムルは、夜会で別の女性と踊る婚約者を諦めの目でみていた。
「君はもっと怒ってもいいと思うんだがな」
公爵家子息にして、ハプセント銀行の頭取、エドワルド・ハプセントはルシールに告げる。
ルシールは子爵家の後妻の娘で、貴族の血を半分、ひいていない。
そのこともあって、ルシール・ラムルは、婚約者を金で買ったと噂され、婚約者の伯爵家子息フィリップ・ダイナーからぞんざいに扱われている。
「フィリップさま、あそこにいらっしゃるのは、薬の香りのするお嬢さんではありませんの?」
「ふん。相変わらずかわいげのない女だ。金の力で、今度はハプセントさまに取り入ろうとしているのか?」
婚約者と、その連れに、嘲りを受けるルシール。
あたかもルシールが望んだかのように。
しかし。現実は、ラムル家の資産を狙ったダイナー家から打診された結婚だ。
子爵家であるラムル家は伯爵家からの正式な申し込みでは、断りようがない。婚約破棄には多額の違約金が必要となる。
嫌われていて、慕ってもいないのに、大金を払わねば解消できぬいびつな関係。
ルシールの父は娘のため、一攫千金を得ようと、海を越えてバンディ帝国に商談に出かけたのだが、その帰りの船が嵐にあったという連絡を、ルシールと兄は、ハプセント銀行の頭取、エドワルド・ハプセントからうける。
ハプセント銀行によれば、父が出航に当たってかき集めた五千万ゴールドを三か月後には返済せねばならない。
年間の収入よりもはるかに多い金額を三か月で用意など、かんたんにできるわけもない。とてもではないが、望まぬ結婚などする余裕はないと考えたルシールは、婚姻にまつわる書類をみせ、エドワルドに相談をする。
※この作品は、ノベルアップ+にも投稿しています。©秋月忍(2021/8/27)
作品の性質上、読むのが辛いなとお感じになられた方は、迷わずブラウザバックをお願いいたします。
※メイプルノベルズさまより、電子書籍化することになりました。
電子書籍タイトルは『婚約破棄された借金まみれの薬師令嬢ですが、公爵家次男に溺愛されるようです!』
※コミカライズが決定しました。
『借金まみれの薬師見習いですが、銀行頭取の公爵家次男に愛されます』
こじかあんよ先生。連載は6/20からです。
詳細は3/23活動報告にて
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