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朝比奈 志門 2021/08/07 公開 2021/08/07 17:36 更新
生命を殺し、厄災を齎す存在『禍神(まががみ)』。
そんな相手に対し、自身の命を賭して剣を振るう者たちがいた。『帰天師(きてんし)』。彼らのことを、人々は畏敬の念を込めてそう呼んだ。
濫觴村に住む火伏ユキムラという少年は、大酒飲みの父のせいで村人から遠ざけられる日々を送っていた。幼馴染である白蓮が唯一の話相手であり、友達と呼べる存在だった。
そんなある日、二人は唐突に禍神と遭遇してしまう。奇策を使い、一度は何とか勝利したものの、心臓を斬られなければ死なない禍神はすぐに復活。再び人々に襲いかかった。もうダメかと思われたその時、遅れて帰天師が到着し、あっさりと両断する。
ユキムラはその姿を見て、憧れを密かに再燃させる。だが、長男であり容易に村から離れられないということと、父の法螺による忌避感から、その夢は選択肢から除外してしまうのだった。
そして、バッタを取り、遊んでいた時分、ユキムラは白蓮から八雲といういじめっ子と結婚の予定があると告げられる。それはユキムラからしたら予想だにしないことだった。自分と白蓮はただの幼馴染。その結婚を妨げる謂れは無い。そう自分に言い聞かせつつも、悶々とするユキムラ。だが、八雲に殴られたことをきっかけに、自分の本当の思いに気が付き、白蓮にこの村を出ることを提案するのだった。
やっとのことでお互いの気持ちを確かめ合った二人。ユキムラはしがらみを脱却したことで本懐である帰天師を視野に入れる。幸せな時間が永遠に続くと思われかけたその時、残酷にも殺戮の夜が幕を開けた。
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