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多比良栄一 2021/10/28 公開 2022/04/15 21:50 更新
剣と魔法が支配する世界。 数々の功績が認められ、王立軍に昇格が決まった晴れの日に、ぼく、ベクトールは仲間全員から追放を言いわたされた。貴族をめざしたい彼らにとって「泥棒」スキルを持つぼくは、今や、なかったことにしたい黒歴史な存在というわけだ。お金や食事を都合して皆につくしてきたのにポイ捨てされ、ひとり仕返しを誓うぼくに、女の子の悲鳴がふってくる。つられて森に入ったとたん、モンスターに囲まれて早くもピンチ! 追われていたのは有名パーティの生きのこり、銀髪の美少女アリスだった。「助けて!」って言われても、ぼくって戦闘スキルはまるでゼローー武器も必殺技ももってない。追いつめられたぼくは、アリスのもつ「覗き見」スキルを借りて、異世界の武器をこの手に「泥棒」した。なにかわからない、黒くて硬いL字型のかたまり。やみくもにフックをひいてみれば、モンスターがおもしろいように倒れていく。アリスは言うには、これは「ケンジュウ」という異世界のスキルらしい。 かくして追放されたぼくは、アリスとともに、異世界の武器を泥棒スキルで「取り寄せ」て、成り上がりへの一歩を踏み出した。
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