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工藤十七 2026/04/25 公開 2026/04/30 22:31 更新
神として生を受けたその瞬間、邪神であると判断され、他の神々の力によって、時の牢獄に封印されたレルディオス・ウルスタート。
封印とは、やはり永遠を肯定して、厭らしいまでの単調は、神の存在をも持て余すのか、ひたすらの無が、容赦なく伸し掛かって、それでも、牢獄の果てか、外界の輪郭か、まだ見ぬ景色を求めて、そこにある未知を求めて、レルディオスはただ、歩き続けていた。
そんな揺らぎのない日々の中、突如として時の牢獄が崩壊する。
美しい神殿、香り良い湖、節々を撫でる木々のざわめき、視界に捉えられたその全てが、疑いの余地なく神界そのもので、未知の重量は肌を酔わせて、露呈した興奮は、次の次の、千手先までの行動を支配して、開かれた瞼も、荒ぶる吐息を抑えつける唇も、つらつらと、それは金属のようで、神光というのか、光沢を巻き散らしながら、広大な神域を、レルディオスは人間の如く駆け巡った。
しかし、途方もない未知の傍らに、ぼつりとした、違和感か、疑問符か、看過できない問題が大きく咲いた。
自分を封印した神々の姿が、どこにもなかったのだ。
何故、神々は消えてしまったのか。
何故、牢獄は崩壊したのか。
何故、自分は産み落とされたのか。
レルディオスは全てを知るため、神々が創り出した一万六十三の世界、その一つ残らずの支配を望む。
全てへの支配は、全てへの理解だと、固く結んだ決意の色は、神界には似つかわしくない黒で、それは、邪神そのものだった。
繁吹く血の流動だけで大地を震わせるほど、多くを殺すのだろう。
絶え間ない悲鳴で覆われた世界は、残酷な球体となるのだろう。
それでも、レルディオスは未知への一歩を進めているだけである。
ユ・ファオビス
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