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水埜アテルイ 2026/10/10 公開 2026/10/31 12:10 更新
これは永遠の命を与えられた、あなたの永遠の物語。
「クランツァ、撃ちなさい」
死を受け入れた母の言葉を聞き入れ、当時8歳のクランツァ・ハザリーは自らの手で母を撃った。
母を撃たなければ自分も殺される。だからクランツァは撃つしかなかった。
人間至上主義国家〈エト帝国〉に家族も故郷も奪われたクランツァはエト帝国の少年兵となる。戦場で幾度も死線を越え、数え切れない命を奪い、大人になっても生き残り続けた。
クランツァは恐怖も痛みも感じていなかった。
「生きるべき人間も、死ぬべき人間もない」
彼ら少年兵に実験的に植え付けられた〈エルフォス虚無主義〉が、死の恐怖も、生への渇望も、そして母を殺した罪悪感さえも抹消していたからだった。
しかしクランツァは限界を迎えつつあった。
身も心も蝕む戦争病。
罪を思い出させる母の幻聴。
生存本能を否定するエルフォス虚無主義。
「なぜ、生きなければならない」
恐怖、痛み、叫び、善悪。
すべては存在しない。
脳が描いた幻にすぎない。
世界は無意味で、生きる意味はない。
だから、生きなければならない理由もない。
「クランツァ、撃ちなさい」
クランツァは死を選んだ。
だが偶然出会った赤い髪の魔女に〈永遠の呪い〉をかけられ、クランツァは永遠の命を得てしまい――。
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第1部 虚無の世界で死を望む兵士が、生きる意味を探す物語。
第2部 吸血魔と人間の血を持つ女が、生きる理由を探す物語。
第3部 四億年の時を待ち続ける者が、生きる意義を探す物語。
登場人物
クランツァ・ハザリー......元エト帝国陸軍中尉の青年
メア・リスラン・ツカクインテ......エト帝国北東部出身の魔女
オルト・ゲラス......ラマチェフ共和国の精肉店店長
ブーチョ・ガド・エーントール......ラマチェフ共和国の爬虫人、教育者
シャルゼ・ヘインバンドラ......吸血魔と人間の混血種、吸血魔殺し
ピッピ......シャルゼに仕える呪鳥
キネシュラ・ローボン......アショウカァル国の少年
ハスパァウル......アショウカァル国で神として崇められる存在
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