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kabirun 2026/10/18 公開 2026/10/22 19:43 更新
六月十七日。何の変哲もない日常は、空に亀裂が走った瞬間、終わりを告げた。
突如として現れた正体不明の怪物。次々と消えていく人々。常識の通用しない異常現象によって、世界は少しずつ崩壊していく。
水瀬悠真は、どこにでもいる普通の少年だった。特別な力も、戦う才能もない。あるのは、わずかな知恵と、失敗から学ぼうとする意志だけ。
一方、幼い頃から圧倒的な才能を持ち、誰よりも強かった親友・黒瀬蓮は、異変の中で謎の力に目覚める。しかし、その力は彼自身にも理解できないものだった。
そして、ある日を境に、蓮は悠真の前から姿を消した。
残されたのは、途切れ途切れのメッセージと、最後に託された言葉。
――もし俺が変わってしまっても、お前だけは、俺を信じてくれ。
それから、悠真の長い生存の日々が始まった。
物資を集め、危険を見極め、時には仲間と協力し、時には自らの判断によって大切なものを失いながら、悠真は少しずつ生き抜く術を身につけていく。
なぜ世界は崩壊したのか。空の亀裂は何なのか。そして、蓮の身に何が起きたのか。
答えの見えない問いを抱えたまま、悠真は歩き続ける。
やがて、世界にひとつの噂が広がり始める。
人類を脅かす存在の中に、かつて人々を救おうとした少年がいる、と。
その名は、黒瀬蓮。
十年後、二人が再び出会うとき、そこにいるのは本当に、悠真の知っている親友なのだろうか。
これは、最弱の少年が絶望の世界を生き抜き、世界の敵となった親友との約束を果たそうとする、十年間の物語。
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