ローファンタジー 連載中・全4話

ねこなで

爆弾野郎 2021/06/27 公開 2021/06/30 19:32 更新

あらすじ

 その子を最初に見たのは、少年が十歳の頃だった。
 酷く暑かった夏のあの日、小学校の裏山の中腹にある神社で、少年は友達数人と鬼ごっこをして遊んでいた。
 その子を見たのはその時が初めてだった。
 その子は上が白で下は赤の、何だか着物の様な服装をしていた。当時、少年は知らなかったが、俗にいう巫女装束という物だった。
 その子は夏だというのに、透き通る様に白く、黒く長い髪をなびかせながら、小走りに少年達から逃げる様に身を隠した。
 少年以外は誰も気が付いていない様子であった。その為、少年もその子の事を気にしながらも、皆と遊ぶ事に終始した。結果、その子はいつの間にか姿を消していた。
「ああ。その子なら又吉(またきち)神社の宮司さんの娘さんでしょ。たまにお手伝いしてるって聞くわよ」
 何故かその子の事が頭から離れなかった少年は、母にその子の事を尋ねてみた。
「確かヒロより二つくらい年下じゃないかな」
 少年は一度、その子に会いたかった。子供だった少年に下心などあるはずもなく。
 ただ純粋に友達になりたいと思っていたのだ。なぜそう思ったのかは、当時の少年には説明出来なかっただろう。
 何故か。その子には少年を惹き付ける何かがあった。
 あの夏休み。少年は何度も神社を訪れた。その子に会う為に。
 子供であったので許されたが、今ならば完全にストーカー扱いだろう。
 だが、少年の努力も空しく、その夏、その子に会えることはなかった。時期に学校が始まり、いつもの日常が少年を包むにつれ、少年の頭から徐々にその子の事は消えていった。
 思えば、これが少年の初恋だったのかもしれない。
いつの間にか時は過ぎ、少年も青年になり歳は十九になった。今年の終わりには二十歳になる。今は県内の私大に通っていた。
そして今また夏休みが訪れていた。
 青年はこの夏休み、あの夏の事を思い出した。何故か?
 その理由は単純明快だ。
 十九歳の夏。青年はやっと出会えたのだ。あの夏。恋焦がれた。その子に。
 それは、青年の人生に大きな影響を及ぼす、一生忘れることの出来ない、激動の夏休みの始まりであったのだ。

ポイント

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日間ポイントは、なろうの18〜19時ごろの集計値です。

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ブクマと評価ポイントの推移

10/29〜11/04(7日間)
ブクマ 1+0(7日間)
2 1 0 10/29 11/01 11/04
評価ポイント 0+0(7日間)
1 0 10/29 11/01 11/04

日別の値

新しい順・下の段は前日比
日付 ブクマ 評価P
11/04 1 ±0 0 ±0
11/03 1 ±0 0 ±0
11/02 1 ±0 0 ±0
11/01 1 ±0 0 ±0
10/31 1 ±0 0 ±0
10/30 1 ±0 0 ±0
10/29 1 ±0 0 ±0

「全期間」は直近30日分までを表示します(リアルタイム表示では、これに現在値が加わります)。

総合ランキングの推移

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