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浮世 2022/12/22 公開 2022/12/22 23:00 更新
「レイ! 見ーやこのプクってしたクラゲ! ちょっと刺してみ!」
斃死しとるから無問題やで、と、ニヤリという擬音が聞こえてきそうなほど意気揚々と、僕の手を急かしている。僕の『剣』だ。
精霊付きでもなければ、付喪神でもない。
この『剣』は、元は人間だったというんだ。
自称『神製のツルギ』。本当に眉唾だけど、確かに、この剣に選ばれた時、そうコイツが言ったんだ。
『ワイ、嘘つかへんもーん』
……余計に疑わしくなったけれども。『神』製じゃなくて『紙』製じゃない?
まあ。言質って、あるみたいだからね。
それに、証明しようにも、コイツは鑑定に映らないみたいだし。
「それ毒出す種だから、止めようね。臭くなる」
タンパク質の毒って、脂と同化すると取れにくいよ? と、鞘を撫でて宥める。血脂拭ってからにしようね。毒効くのか知らないけど。
「え、何そのクラゲ!? ワイ知らんけど! 新種か? おいお前、新種なんか?!」
そして、煩い。ついでに、似非の訛り。極東にある言語の方言のようだけど、実際にその国に赴いたことがある僕としては、似非にしか聞こえない。
問いかけるついでにツンツンと触れないでね。
・・・・・・。
なんで、コイツなんだろうねぇ。
僕の生涯武器。
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