空想科学 完結・全74話

色あせた世界に咲く花:顔、貸します ~記憶を返す少女の歌~赫映 ~無貌の神がくれた色彩~

「大和 尚羅夢」小花羅夢一生推し 2026/02/22 公開 2026/03/06 07:25 更新

あらすじ

国民の97%が、感情と色を失った。

精巧で冷たいモノクロームの世界。人々は「色彩認知剥離症(CPDS)」に侵され、喜びも悲しみも、灰色の等価値でしか感じられなくなっていた。

唯一の希望は、謎の覆面歌姫赫映もんろ。彼女の歌声だけが、人々の心に一瞬、色彩をよみがえらせる。

だが、その力には、とてつもない代償があった。

彼女は“器”だった。千年の時を超え、107人の巫女たちの意志を受け継ぎ、苦しむ人々から「自身の顔を認識する記憶の一片」を預かる“貸し手”。その代わりに、一時の色彩と情感の麻痺を“貸し与えて”いた。

彼女の顔は、無数の他人の面影で塗りつぶされ、本来の自分を失いつつあった。

尚羅夢は、厚生労働省の監視官。もんろの“器”としての限界を監視し、彼女が完全に自我を失い暴走する前に、消去する任務を負っていた。彼自身、CPDSで妻を失った過去を持つ。使命に忠実な彼だったが、監視を続けるうちに、もんろの内に潜む、誰の借り物でもないひとつの確かな魂の輝きに、引き込まれていく。

国家は彼女を“最終兵器”として管理し、過激派組織は彼女を“殉教者”として祭り上げる。

やがて、もんろは決断する。借りたものは、返さなければならない――と。十万人を収容するスカイツリー特設ステージ。全世界が見守る中、彼女は最後の歌を歌い始めた。それは癒しの歌ではなく、千年分の“借り”を一挙に清算する、大いなる帰還の儀式だった。

彼女の顔から、光の粒となって無数の記憶が飛び立ち、世界に色が戻っていく。彼女の体は、透明になっていく――。

「ごめんなさいね、長い間」

「ありがとう……顔を、貸してくれて」

世界に色を返すために、彼女は自分を返した。

監視官は、果たして彼女を消すべきか。それとも、たとえ世界を敵に回しても、最後の瞬間まで、彼女が“彼女自身”であり続けることを見届けるべきか――

これは、色を失った世界で、たった一つの“本当の私”をめぐる、痛くて、愛おしい物語。

ポイント

総合ポイント 10
日間ポイント 0
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日間ポイントは、なろうの18〜19時ごろの集計値です。

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ブクマと評価ポイントの推移

10/28〜11/03(7日間)
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1 0 10/28 10/31 11/03
評価ポイント 10+0(7日間)
11 10 9 10/28 10/31 11/03

日別の値

新しい順・下の段は前日比
日付 ブクマ 評価P
11/03 0 ±0 10 ±0
11/02 0 ±0 10 ±0
11/01 0 ±0 10 ±0
10/31 0 ±0 10 ±0
10/30 0 ±0 10 ±0
10/29 0 ±0 10 ±0
10/28 0 ±0 10 ±0

「全期間」は直近30日分までを表示します(リアルタイム表示では、これに現在値が加わります)。

総合ランキングの推移

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