ヒューマンドラマ 短編

私がハサミで切られても彼は「大げさだ」と言ったのに、彼女が低血糖になっただけで震えるほど心配した

熾星 2026/08/28 公開 2026/08/28 14:29 更新

あらすじ

 うつ病と診断された日は、ちょうど私の二十四歳の誕生日だった。

 小さなケーキを持って病院へ行った。久世直人に、たった十分だけ一緒にいてほしかった。

「直人、少しだけ付き合ってくれない?」

 彼は顔も上げなかった。

「澪、今は君の気持ちに付き合ってる暇はない」

「でも、今日……私の誕生日なの」

「一分も無理だ。悪いけど出て。ドアも閉めてくれ」

 私が背を向けた瞬間、小日向ひよりの明るい声がした。

「久世先生、今日も一緒にお茶してくれますよね? 先週は五時間もアイロンビーズに付き合ってくれたし」

 直人の声が、途端に優しくなる。

「もちろん」

 その瞬間、ようやく分かった。

 私に使う十分は無駄なのに、彼女に使う一日は惜しくない。

 私を五年間閉じ込めていた暗い部屋は、うつ病なんかじゃなかった。

 久世直人だった。

ポイント

総合ポイント 742
日間ポイント 2
日間ランクイン [未取得]
最高順位 [未取得]
評価ポイント 72297.3% ブクマ×2 202.7%

日間ポイントは、なろうの18〜19時ごろの集計値です。

読者の反応

ブクマ
10
感想
2
レビュー
0
評価者数
89
平均評価
8.11
週間読者
251

ブクマと評価ポイントの推移

10/27〜11/02(7日間)
ブクマ 10+0(7日間)
11 10 9 10/27 10/30 11/02
評価ポイント 722+22(7日間)
720 710 700 10/27 10/30 11/02

日別の値

新しい順・下の段は前日比
日付 ブクマ 評価P
11/02 10 ±0 722 ±0
11/01 10 ±0 722 +2
10/31 10 ±0 720 ±0
10/30 10 ±0 720 +10
10/29 10 ±0 710 +10
10/28 10 ±0 700 ±0
10/27 10 ±0 700 ±0

「全期間」は直近30日分までを表示します(リアルタイム表示では、これに現在値が加わります)。

総合ランキングの推移

順位を読み込んでいます…