アクション 連載中・全1話

元ヤン検事、俺を殺した財閥一族の末息子になる

千明 詩空 2026/11/06 公開 2026/11/06 18:00 更新

あらすじ

巨大財閥・鷹宮グループの不正を追う、東京地検特捜部の検事・黒瀬怜司。かつて不良だった彼は、弱者を踏みにじる権力者を法律で裁くため、血の滲むような努力を重ねて検事になった。しかし、捜査の最中に何者かに襲撃され、歩行者デッキから突き落とされてしまう。

命を落としたはずの怜司が、次に目を覚ましたのは、宿敵である鷹宮家の八男・鷹宮蓮也の体だった。

蓮也は、母親の出自を理由に一族から蔑まれ、学校でも七男・迅とその取り巻きに虐げられてきた、気弱で華奢な少年。しかし、今の中身は、売られた喧嘩から逃げたことのない元ヤン検事だ。怜司は蓮也として生きることを受け入れ、絡んできた上級生たちを喧嘩の技術であしらう。

そんな中、自分の死が自殺として扱われていると知った怜司は、自らの葬儀へ足を運ぶ。そこで耳にしたのは、司法解剖も行われず、鷹宮の不正を追っていた捜査資料まで回収されたという話だった。警察だけでなく、検察内部にも鷹宮の手が伸びている。さらに、結婚を目前に残された婚約者・白石真央の涙を目にした怜司は、正体を明かすこともできないまま、自分の人生を奪った者たちに必ず落とし前をつけると誓う。

その矢先、総帥・鷹宮巌が八人の息子を招集し、次期総帥の座を懸けた継承戦を宣言する。

全員に装着されるのは、一つずつ石が収められた、取り外し不能の腕輪。他の兄弟に敗北を認めさせるか、自発的に石を譲らせ、八つすべてを集めた者が鷹宮グループの全権を手にする。腕輪によって居場所と会話は常時監視され、敗北後に石の引き渡しを拒めば、命に関わる電流が流れるという非情な争いだった。

資金、人脈、メディアへの影響力、裏社会とのつながり。それぞれに力を持つ七人の兄たちに対し、蓮也には金も味方もなく、体も非力だ。それでも、人の嘘を見抜き、証拠と言葉で逃げ道を塞ぎ、自ら敗北を認めさせる術なら知っている。

総帥になれば、かつて外からでは掴めなかった財閥の内部資料も、隠された資金と命令の流れも追える。怜司は、自分を殺した黒幕と、その犯罪を隠蔽した者たちを暴くため、蓮也として鷹宮家の頂点を奪うことを決意する。

誰もが最初に脱落すると見下した末息子。その体に宿る元ヤン検事が、財閥を丸ごと証拠品にするための戦いを始める。

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