ポイント
日間ポイントは、なろうの18〜19時ごろの集計値です。
読者の反応
- ブクマ
- 0
- 感想
- 0
- レビュー
- 0
- 評価者数
- 1
- 平均評価
- 10.00
- 週間読者
- 0
ブクマと評価ポイントの推移
日別の値
「全期間」は直近30日分までを表示します(リアルタイム表示では、これに現在値が加わります)。
総合ランキングの推移
順位を読み込んでいます…
雉白書屋 2026/01/16 公開 2026/01/16 11:00 更新
「ねえ、いま猫ちゃんの声がしたよー」
午後三時過ぎの電車内。乗客はまばらで、空席が目立つ車内はどこか緩い空気で満たされていた。窓から差し込む陽の光は柔らかく、床や座席に淡い光の図形を落としている。ただその明るさには、午後特有の寂しさが薄く滲んでいる気がした。
おれは縦に立てたスーツケースを両足の間に挟み、持ち手に添えた手の甲に額を預けていた。電車の規則的な揺れに身を任せていると、意識が少しずつほどけていく。眠りに落ちる直前、現実と夢の境目に立つあの感覚が心地よい。
このまま沈んでしまおう――そう思った、そのときだった。ふいに聞こえた声に、おれは顔を上げた。
向かい側の座席に、小さな女の子とその母親らしき女が並んで座っていた。二人とも、まっすぐこちらを見ている。母親はおれと目が合うと、口元をわずかに引きつらせ、申し訳なさそうに小さく頭を下げた。おれもつられて会釈を返した。
「猫ちゃんいるのー?」
日間ポイントは、なろうの18〜19時ごろの集計値です。
「全期間」は直近30日分までを表示します(リアルタイム表示では、これに現在値が加わります)。
順位を読み込んでいます…