異世界恋愛 短編

あくまでこれは契約結婚でしょう?

タワマン太郎 2026/10/27 公開 2026/10/27 11:29 更新

あらすじ

「あくまでこれは契約結婚だ。ゆえに、私がお前を愛すことはない」

結婚式当日、夫となったインフィリト・トリステル伯爵からそう告げられた、アフィリエイル侯爵家の令嬢オーロラ。

しかし、彼女は泣きも怒りもしなかった。

「承知いたしましたわ。わたくしも、あなたを愛する義務までは契約に含まれていないと理解しておりますもの」

そもそも、この結婚は恋愛ではなく、没落寸前の伯爵家を侯爵家が資金援助する代わりに成立した契約結婚。婚姻期間は五年間と定められていた。

ならば、余計な愛情など必要ない。

オーロラは契約に従い、伯爵家の家政と事業を補佐することにした。

ところが、彼女が目にしたのは、愛人への贈り物に浪費される家計、赤字続きの商会、そして妻の献身を当然だと思い込んでいる夫の姿だった。

「こちらは伯爵個人の支出ですわね。家政費から出す必要はございませんわ」

無駄な支出を切り分け、傾いた商会を立て直し、領地の経営を改善していくオーロラ。

その手腕によって、トリステル伯爵家は見違えるほどの発展を遂げていく。

一方、これまで金と地位で人々をつなぎ止めていたインフィリトは、自由に使える金を失い、愛人にも見放され、いつしか周囲からの評価まで妻に奪われていく。

それでも彼は、自分が何を失いつつあるのか理解していなかった。

愛情は与えない。
けれど、妻なら自分を支えて当然。
成果は自分のものにしたいが、面倒な責任は負いたくない。

そんな都合のよい考えを、オーロラはただ静かに受け流していた。

――契約に書かれていない献身まで、差し上げるつもりはございませんわ。

そして、結婚から五年。

契約満了を目前に、インフィリトはようやく気づく。

自分が妻に支えられていたこと。
彼女の有能さも、誠実さも、その献身も、決して当たり前ではなかったことに。

慌てて妻を引き留めようとするインフィリト。

しかし、オーロラは微笑んで告げる。

「わたくしたちの婚姻契約は、もうすぐ満了いたしますわね。ですから――契約どおり、ここで終わりにいたしましょう」

彼女はもう、誰かに認められるために自分を犠牲にするつもりはなかった。

契約を守り抜いた令嬢が、身勝手な夫に別れを告げ、自分自身の人生を歩み始める。

ポイント

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日間ポイントは、なろうの18〜19時ごろの集計値です。

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ブクマと評価ポイントの推移

10/28〜10/31(4日間)
ブクマ 4-1(4日間)
6 4 10/28 10/29 10/31
評価ポイント 170+68(4日間)
170 160 150 10/28 10/29 10/31

日別の値

新しい順・下の段は前日比
日付 ブクマ 評価P
10/31 4 -1 170 ±0
10/30 5 ±0 170 +6
10/29 5 -1 164 +16
10/28 6 +1 148 +46

「全期間」は直近30日分までを表示します(リアルタイム表示では、これに現在値が加わります)。

総合ランキングの推移

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