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トモエ 2026/08/30 公開 2026/08/30 08:15 更新
『ヴァルデン地方』シリーズ第一作。全二作で完結しています。
王国最北端、ヴァルデン地方の都市ルーエン。父を亡くした時計技師アベルは、母と二人でこの街へ移り住み、穏やかな生活を始めていた。しかし戦争の気配が近づき、ルーエンが軍需拠点となった頃から、兵士たちの間で奇妙な噂が流れ始める。夜中、誰もいないはずの廊下で扉を叩く音がするという。帝国軍の襲撃を逃れ、母の故郷である山間の村へ避難したアベルは、そこで毎日欠かさず二人分の食事を供える古い祈り所を目にする。村人たちは、それを「食べ物を公平に分けることを教えたヴァルデンの神」へのお供えだという。やがて戦況の悪化によって村の食糧が軍の管理下に置かれ、百年近く続いてきたお供えの習慣が途切れる。すると夜ごと扉を叩く音が響き、食卓の決まりに背いた者たちが不可解な死を遂げ始める。母の故郷に残された古い習わしと、百年前の記録を辿るアベル。なぜ神は人を襲うのか。なぜそれほどまでに「食卓」に執着するのか。村を離れ、ルーエンへまで広がった怪異を鎮めるため、アベルはヴァルデン地方で語り継がれてきた「正しい食卓」の意味を探っていく。
異世界を舞台にした土着ホラー。
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