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汐見 誠 2026/10/27 公開 2026/10/27 11:32 更新
江林緣真、十五歳。中学三年生。関西弁で毒舌、でも本当は誰よりも面倒見がいい、ちょっと意地悪な幼馴染の哥哥。渡辺望み、十四歳。中学二年生。几帳面で真面目、身だしなみも勉強もきちんとしているのに、なぜか忘れ物だけは絶対になくならない、可愛い弟分。二人は隣同士で、生まれた時からずっと一緒に育ってきた。いわゆる幼馴染だ。
望みが何かを忘れる。緣真が「アホやなぁ〜」と罵る。でもなぜか、その忘れ物はいつも緣真の手によって望みのもとへ届けられる。望みは耳まで真っ赤にして、それでも素直に「ありがとう」と言う。緣真はそんな望みを眺めて、密かに満足する。……そして、絶対に「好き」とは言わない。これが、二人のいつもの日常だ。
緣真は口が悪い。素直じゃない。本当は望みのことを誰よりも気にかけているくせに、それを言葉にする代わりに、いつも冗談や悪口でごまかす。望みはそんな緣真のことを、実は誰よりもよく分かっている。分かっているからこそ、時々むっとして、時々照れて、時々小さなため息をつく。でも、どちらもそれを先に言い出せない。言ったら何かが変わってしまいそうで、怖いのだ。
これは、そんな二人の、ちょっと騒がしくて、ちょっと不器用で、でもどこか温かい日常の記録。関西弁の毒舌と、真面目な弟分の小さなため息と、たまにこぼれる本音が織りなす、幼馴染以上、恋人未満の物語。
「アホやなぁ〜」——その言葉の裏側に何が隠れているのかは、読んでのお楽しみ。
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