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三本の宝器 2026/08/28 公開 2026/09/30 03:31 更新
剣と人の技だけが、戦いのすべてだと考えられている世界。
未踏域に近い辺境都市フロンティアで、ルークはC級冒険者として暮らしている。
異常な集中力と観察眼を持ち、魔物の呼吸、視線、足跡のわずかな違いまで見逃さない。決して弱くはない。D級冒険者たちを率いて危険な森から帰還し、C級魔物なら一人でも倒せる。
それでも、純粋な剣の速さと重さでは、B級の壁を越えられずにいた。
そんなある日、三年前に旅立ったS級遠征隊が、ドラゴン討伐と銀鉱脈発見の報せを携えて帰還する。その一員には、二階級先のA級へ進んだ幼なじみの姿もあった。
幼なじみの推薦を受け、ルークはドラゴン素材の回収遠征へ参加することになる。
だが、フロンティア周辺では、同じ頃から小さな異変が重なっていた。
本来いないはずの魔物が、浅い森へ現れる。
どの土地とも一致しない赤い砂が、獣の蹄に付着している。
そして遠征隊の名簿には、記録も実績も乏しいままS級から推薦された、階級に見合わないC級冒険者の名があった。
一度抱いた疑問を、ルークは見なかったことにできない。
森の異変を追い、正体不明の男を観察し、伝説と呼ばれる強さの痕跡へ近づくほど、彼の思考と冒険は加速していく。
やがてルークは、自分が信じてきた世界の常識そのものに、隠された先があることを知る。
これは、未知を前に立ち止まれない少年が、世界の果てと、そのさらに先を目指す物語。
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