異世界恋愛 短編

ねぼすけヤマネと樫の木

SYO 2026/11/05 公開 2026/11/05 21:53 更新

あらすじ

前世、森の古い樫の木のうろで暮らす「ねぼすけヤマネ」だった私。
子爵令嬢コレットに生まれ変わっても相変わらず眠ってばかりで、ついには春の夜会で、婚約者の侯爵令息から「寝てばかりの役立たず」と婚約破棄を言い渡されてしまう。 言い返す言葉も見つからず、半分眠りながら受け入れた私の前に現れたのは、人嫌いで知られる北のグリューネヴァルト辺境伯だった。
美しい緑の瞳を持つ彼は、私の前に膝をつき、懐かしい葉音のような声でこう告げる。 「おはよう。今年も、きみが最後だね」 迎えに来てくれたのは、百年以上の時を超えて人の身に生まれ直した、前世のねぐらの「樫の木」だった――。 ただのねぼすけだと思っていた少女が、眠ることで周囲に「春の力」を分け与えていたと知り、北の深い森で一番あたたかい居場所を見つけるまでの、優しくて少しだけスカッとするお話。

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