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黒鯛ハネル 2019/11/11 公開 2025/05/11 00:34 更新
「もう一度君が、世界を愛せるように」
都内の高校に通う男子高校生、『紅月 千夜』。
彼は幸せな家庭を妬んだ男によって、底抜けに優しかった両親が刺殺された過去を持つ。
それから千夜は親戚の元を幾度も移されたが、その度に虐待を受け、徐々に心と身体を擦り減らしていった。
小学校を卒業する頃、彼は遠い親戚である『轟鬼 雷造』という高齢男性の元へとその身を移された。
既に心が死んでいた千夜は、既に両親が残した金は無い事に対しての謝罪を、雷造へと伝える。
それを聞いた途端、雷造は拳を握り、目を見開きながら涙を流した。
「……!子供が……子供がそんな事を言うんじゃねぇ!!!!」
雷造は力一杯、千夜を抱き締め、彼に年相応の生き方をさせると誓った。
そして千夜は雷造から生きる上での知識を授かり、無事、高校生となった。
しかし心の傷は癒えておらず、他者とは距離を置いていた。
ある日の放課後、千夜は帰宅途中にひったくりを目撃する。
彼は関わる事を避けようとするが、両親の『人に優しく』という教えから、無視出来ずにひったくりの男を足止めする。
最初は優勢だったが、自棄となった男はナイフを振り回し、老人へと斬り掛る。
千夜は間に割って入り、代わりに刺されてしまうが、男の顎に掌底を食らわせ気絶させる。
しかし千夜は多量出血により、命を落としてしまう。
次に千夜が目を覚ますと、彼は棺桶の中に封印されていた。
棺桶から脱出し、近くにいた少女に話を聞くと、ここは荒廃した吸血鬼の城であるという事が判明する。
千夜は元の自身の姿の面影を残しつつも、明らかに身体が吸血鬼と化していた。
話を聞いている内に、少女が奴隷であり、酷い生活を強いられている事を知った千夜。
別世界へと転生したと悟った千夜は、吸血鬼の力を使い、この世界の奴隷を全て解放する事を決意した。
魔王を倒すべく動く、吸血鬼の身体を1000年前に封印した張本人の勇者、ソルシエラ。
勇者の隣に寄り添うアラガ教の大司祭、リラ。
聖騎士軍を率いる元帥、エトワール。
そして『世界の終わり』を望む魔将達と、それを率いる、謎に包まれた魔王。
突如現れた『吸血鬼』という第三勢力の千夜によって、この世界は新たなる運命を辿り始める。
「この一歩が、皆にとっての夜明けとなるように。俺が、皆を明日へと連れていく」
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