異世界恋愛 短編

『風読みなど下女の技だ』と聖女様に婚約者を奪われましたが、王都の風は三日後に止まりますので、どうぞそのまま挙式をお続けくださいませ ~元気象予報士の転生令嬢、三千六百五十日分の帳面で静かに断罪いたしま

uta 2026/10/03 公開 2026/10/03 20:00 更新

あらすじ

「風読みなど下女の技だろう。婚約は破棄する」

大聖堂の前庭で、第二王子アルヴィン殿下は聖女ミレーヌ様の肩を抱いたまま、そう告げました。粉挽き伯爵家の娘にして〈王都風読み官〉セレスティアは、小麦粉の袋を抱え直し、ただ一礼して――署名済みの婚約解消同意書と辞任届を差し出します。

泣き縋る予定だった台本は、そこで崩れました。

そして彼女は最後に、静かに申し上げます。「三日後の建国祭・空竜奉納飛行ですが――風は、やみます」と。

聖女の神託は「大空晴れ、風良し」。王子はその進言を一蹴しました。セレスティアは怒鳴りません。ただ帳面を開き、日時と場所と立会人の数を、淡々と書き記すのです。

「どうぞ、そのまま挙式をお続けくださいませ。――風は、嘘をつきませんので」

前世は過労死した民間気象予報士。転生して得たスキルは《風読み Lv.1》、鑑定結果は「生活スキル」。戦闘職に鼻で笑われる地味な技能。けれど彼女には、毎朝四時から十年、一日も欠かさず記し続けた三千六百五十日分の帳面がありました。

頬の湿り、羊毛の揺れ、雲の底の高さ、井戸水の匂い。誰にも読まれなかったその積み重ねが、辺境ミラウィンド領で、やがて静かに世界を動かしはじめます。

叫ばず、罵らず、ただ記録する。
観測と誠実さで綴る、やさしい追放ざまぁ譚。

意味は、後から生えるのです。積み重ねた日数の、ちょうど上に。

ポイント

総合ポイント 48
日間ポイント 0
日間ランクイン [未取得]
最高順位 [未取得]
評価ポイント 4695.8% ブクマ×2 24.2%

日間ポイントは、なろうの18〜19時ごろの集計値です。

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ブクマと評価ポイントの推移

10/25〜10/31(7日間)
ブクマ 1+0(7日間)
2 1 0 10/25 10/28 10/31
評価ポイント 46+0(7日間)
47 46 45 10/25 10/28 10/31

日別の値

新しい順・下の段は前日比
日付 ブクマ 評価P
10/31 1 ±0 46 ±0
10/30 1 ±0 46 ±0
10/29 1 ±0 46 ±0
10/28 1 ±0 46 ±0
10/27 1 ±0 46 ±0
10/26 1 ±0 46 ±0
10/25 1 ±0 46 ±0

「全期間」は直近30日分までを表示します(リアルタイム表示では、これに現在値が加わります)。

総合ランキングの推移

順位を読み込んでいます…