異世界恋愛 短編

「レモン水売りの分際で魔法学院に口を出すな」と追放されましたが、王都の井戸三百十二本を十年浄めていたのはわたくしですので、どうぞご自由に濁った水をお飲みくださいませ

uta 2026/09/30 公開 2026/09/30 19:00 更新

あらすじ

「レモン水売りの分際で、魔法学院に口を出すな」

王立魔法学院の議事堂で、筆頭教授ヴィクトール・ラングレーはそう言い放ちました。十年間、王都の井戸三百十二本を毎朝五時に巡り、濁度も湧出量も一本残らず測り、記録し続けてきた給水雑務係リディア・ウェルナー——その職は、彼の《広域浄化》ひとつで「消滅」したのです。

しかしリディアには、前世の記憶がありました。日本の地方公務員、水道局浄水課勤続十二年。会議で正論を言って通ったことなど、ただの一度もない人生でした。

「そうですか。——では、どうぞ。ご自由に、濁った水をお飲みくださいませ」

十年分の帳面は燃やされました。けれど彼女は知っていたのです。記録は、二重に残すものだと。

派手な魔法は使えません。魔物も斬れません。できるのは、水を測って、書いて、残すことだけ。

やがて王都の井戸は静かに濁りはじめ、誰も気づかなかった地下水脈の異変が牙を剥きます。そのとき人々が縋るのは、笑い者にされた作業着の女が積み上げた、三百十二冊の数字でした。

怒れば怒るほど、声が柔らかくなる。それが彼女の悪い癖。

これは、誰にも褒められなかった地道な仕事が、都市を救う物語。ざまぁと、ほんの少しの不器用な恋を添えて。

ポイント

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日間ポイントは、なろうの18〜19時ごろの集計値です。

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ブクマと評価ポイントの推移

10/25〜10/31(7日間)
ブクマ 3+0(7日間)
4 3 2 10/25 10/28 10/31
評価ポイント 26+0(7日間)
27 26 25 10/25 10/28 10/31

日別の値

新しい順・下の段は前日比
日付 ブクマ 評価P
10/31 3 ±0 26 ±0
10/30 3 ±0 26 ±0
10/29 3 ±0 26 ±0
10/28 3 ±0 26 ±0
10/27 3 ±0 26 ±0
10/26 3 ±0 26 ±0
10/25 3 ±0 26 ±0

「全期間」は直近30日分までを表示します(リアルタイム表示では、これに現在値が加わります)。

総合ランキングの推移

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