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雨宮 弦 2026/10/27 公開 2026/10/27 08:00 更新
「仕事だから、できるよね」
婚約者と親友に裏切られたウェディングプランナー・篠原紗季に、二人の結婚式を担当してほしいという依頼が届いた。
二人が選んだのは、彼女自身が地元の店と作ってきた婚礼企画。
担当を断ることもできる。それでも紗季は、主任の監督と明確な役割分担を条件に、自分の仕事を最後まで形にすると決める。
始めたのは、嫌がらせではなかった。
誰が費用を払うのか。無料だと思っていた作業を、誰が引き受けたのか。二人の思い出として届いた文章は、誰が書いたのか。
曖昧な約束を一つずつ確かめるほど、二人の説明の食い違いが、逃げられない現実になっていく。
その一方で、紗季自身も気づいていた。
正しい確認をしながら、相手が困るところを見て喜ぶ自分に。
かつて自分の式を撮ってほしかった映像制作者・高瀬遼との再会は、仕事の外にも会いたいと思う時間を連れてくる。
けれど彼の善意も、いつも正しいわけではない。
相手の後悔を待つより先に、自分の希望を伝えたい。
誰かの幸せを作ってきた女性が、自分の幸せの担当者になる、復讐と再出発の恋愛物語。
【主な登場人物】
篠原紗季(31)――フリーのウェディングプランナー。言いにくい希望を整理するのは得意だが、自分の希望は後に回してしまう。
高瀬遼(34)――映像制作者。撮る物と撮らない物を選ぶ人。相手を守ろうとして先に決めてしまう弱さもある。
朝倉悠真(33)――紗季の元婚約者。親切な一方、決める責任を「分かってくれる人」へ渡してしまう。
相沢美緒(30)――紗季の元親友。「紗季より幸せ」と分かる式を望む。
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