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萩原 優 2022/02/12 公開 2022/12/02 08:41 更新
ある日、世界の壁は破られた。
竜神世界「ライズ」は地球と繋がり、交流と貿易は富を生む。そして争いの種も。
ライズ列強はそれぞれ地球の大国と結びつき、戦車や飛行機を導入。力は不信感を生み、やがて最初の銃弾は放たれた。
クロア公国もまた、内戦と言う動乱の中にいた。
物量に勝る帝国派に対し、敗色濃厚な大公派が抜擢した若き将軍アルフォンソ・アッパティーニ。「何をしても怒らない男」と嘲笑されてきた優男だった。誰もが彼を侮り、軟弱者に運命を託す自らを嘆いた。
だが赤毛の将軍には窮状を覆す強い意志があった。彼が参謀長として指名したのは、舌禍事件でドイツ陸軍を放逐されたヴェロニカ・フォン・タンネンベルク。彼女の作戦こそが祖国を救う。その覚悟が彼にはあった。
あぶれ者と問題児のコンビが挑むは、アメリカが誇る勇将ジョージ・パットン。帝国派の勝利をかけて、歴戦の指揮官は二人に牙を剥く。
「好きにやって良いと言うなら、せいぜい派手にやらせてもらうわ」
強敵を前に笑うヴェロニカは、必勝の策を打ち出す。それはこの世界に収まらず、地球諸国すら巻き込んだ大作戦だった。
降臨暦942年、西暦にして1942年。ふたつの世界の転換点となる「イリッシュの戦い」の記録である。
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