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天斗蹴 2017/11/23 公開 2018/01/01 22:41 更新
鉄騎兵なるものが世に現れたのは10年程前になるか。座したプレートメイルにも見えるそれはまず脚が4本あり、身の丈も10mほどある。当然人が着れるものではなく中に人が乗って動かすものである。ドワーフの金属加工技術、エルフの魔法技術、人間の汎用性、いずれもそれを作り出すには足りない。素性が分からぬまま販売され、理解に及ばぬまま保有、使用されているのが現実である。
魔法によって天下を統べ500年続くゴールドバーグ帝国の平穏を揺るがす存在、そう考える者は少なからずいたが口に出す者はいない。なぜなら一番多く保有しているのは帝国そのものであったから。
かつて鉄騎兵なるものを販売すると出入りの商人からその話を持ち込まれたシルバーサンド公は振るえ上がったという。どう見積もっても剣や魔法を圧倒する武力を帝国騎士団を差し置いて所有するわけにはいかない。そう判断した公はその話をそのまま宗家であるゴールドバーグ皇帝に流した。一騎金貨1万枚、年に2騎、それを4年間、合計8騎の鉄騎兵がまず帝国騎士団に配備され、その後やっと一般に販売されることが許された。尤もそんな高額な取引ができる者はそういるはずもなく上位の貴族か豪商だけとなり、また帝国騎士団による許可が必要とされた。よって存在が把握されていない鉄騎兵は存在しないはずである。しかしその例外が今ここに現れた。
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