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束原ミヤコ 2024/09/15 公開 2025/03/31 08:26 更新
北の大国ヴォルフガング帝国に嫁ぐことになった、弱小国ユーフェミアの姫ミスティア。
ヴォルフガング帝国、皇帝ジークヴァルドからの申し出──というよりも命令だった。
ジークヴァルドといえば、血も涙もない氷の覇王と呼ばれる皇帝陛下。
皇太子であったときに帝国の内乱を軍を率いておさめ、武力でもって周辺諸国を平定した武王である。
ユーフィミア王国もいつ属国に加えられるかとびくびくしていた矢先のことだ。
それは妃とは名ばかりの、人質のようなもの。おそらく大勢いる妃のうちの末端に加えられて、捨て置かれるのだろう。
気弱な父と母はお前がヘマをすると国が滅ぶと怯えており、野心家の姉たちは皇帝を手玉に取れとうるさく言う。
「わかっているのでしょうねミスティア、あなたが失敗すれば国が滅ぶ」
「あなたが皇帝を手玉にとれば、我が国は安泰」
今まで目立つ存在でもなかったミスティアは、皇帝を手玉に取る悪女にならなくてはいけない。民を属国の憂き目から救うために。
そう決意して帝国に向かったその日の夜、ミスティアは突然現れた仮面の女によって、呪いをかけられてしまう。
その呪いとは──猫になる呪いであった。
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