ポイント
日間ポイントは、なろうの18〜19時ごろの集計値です。
読者の反応
- ブクマ
- 2
- 感想
- 0
- レビュー
- 0
- 評価者数
- 1
- 平均評価
- 10.00
- 週間読者
- 0
ブクマと評価ポイントの推移
日別の値
「全期間」は直近30日分までを表示します(リアルタイム表示では、これに現在値が加わります)。
総合ランキングの推移
順位を読み込んでいます…
水野虹仁 医療系異世界恋愛ファンタジー 2026/09/13 公開 2026/09/13 18:38 更新
人の体の中に、もう一つの王国がある。「ミトコンドリア王国」が生み出すエネルギーこそが、人が動き、考え、生きることを可能にしている。そしてこの王国を統べる女王の資質は、必ず母から娘へと受け継がれる。父方の血では、この炎は継げない――これが「炎の法」だった。
現女王が急逝した。残された継承者は十九歳のマリア一人。幼い頃に母を亡くし、女王になる覚悟も自信も持てないまま、王国のエネルギーが底をつきかけている今、選択の余地はなかった。
大臣ソフィアはマリアに「試練の旅」を命じ、護衛として「炎無き者」と呼ばれる騎士・ジウを選んだ。ジウの母は炎の一族の傍系だったが、彼に受け継がれた炎は「継承に不十分」と判断され、近衛を追われた経緯がある。炎を持てない者として外縁を生きてきた男だった。
旅の中で、ふたりは少しずつ本音を零していく。マリアは「女王になりたくない」と告白し、ジウは「炎がなくても命は守れる」ことを身をもって示す。試練は三段階。エネルギーの生成、外からの共生、世代を越えた継承――それぞれがミトコンドリア王国の本質を問うものだった。ジウはどの試練にも直接参加できないが、マリアが倒れかけるたびに別の方法で支え続けた。
旅の終盤、記録が明らかになる。ジウの体内には「完全には消えていない」母のmtDNA痕跡が残されていた。烙印は、真実ではなかったかもしれない。
最終儀式の夜、マリアの炎が危機に瀕したとき、ジウが炎に反応した。「炎無き者」が女王の炎に手を伸ばした。理屈では説明できない反応が、「炎の法」を問い直す瞬間となった。
「あなたが女王になった後、私は何になるのか」というジウの問いに、マリアは答えた。「あなたがいなければ、私はここに来られなかった。それは炎じゃないの?」
女王になったマリアが最初にしたことは、「炎の法」の解釈を変えることだった。「継承は母から娘へ。しかし守ることに炎の有無は問わない。」ジウの烙印は、女王の権限で正式に消された。
日間ポイントは、なろうの18〜19時ごろの集計値です。
「全期間」は直近30日分までを表示します(リアルタイム表示では、これに現在値が加わります)。
順位を読み込んでいます…