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岡谷あやこ 2026/11/05 公開 2026/11/05 20:00 更新
困窮した大公領の支援を目的とした、契約結婚だった。
嫁いできたのは、世界一の富豪、伯爵家の末娘。ボサボサの髪でガリガリの体。大きな眼鏡を掛けた、13歳の少女。
正直、支援はありがたいと思った。感謝した。
付随する婚姻は、邪魔だった存在を体よく処分するためだったのではないかと、誰もが邪推した。
それが、大きな勘違いだと知らずに。
彼らは、伯爵家末娘を軽んじる。大公爵夫人として敬わない、扱わない。
日々の世話はなく放置され、大公との接触は全て阻まれた。
ある日、使用人たちが「ご存知の通り、我が領は貧困しておりますので。奥様のなさることに、口を挟む余力もございません」と、言った。
だから、伯爵家末娘は言われた通り、実家から同行してきた、専属の護衛隊を引き連れて好きにすることにした。
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