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入夏みる 2026/10/18 公開 2026/10/25 20:50 更新
雪深い小国エミリスワンの王女カミラは、王女でありながら城下の人々と雪かきをし、山菜を採り、働くことを当たり前として育ってきた。
しかしある日、大国シントレアの侵攻によって国は陥落。国民を守るため自ら捕虜となったカミラは、敵国の第二王子ヴィンセントに連れ去られる。
待っていたのは牢獄ではなく、ヴィンセントからの突然の婚約の申し出だった。それは、捕虜であるカミラに王族としての待遇を与え、守るためのもの。無口で堅物なヴィンセントは、故郷を失ったカミラを気遣い、彼女の文化や価値観を決して否定しない。
身分制度の厳しいシントレアで、使用人と同じ卓を囲もうとし、貴族が忌み嫌う根菜を平然と食べるカミラ。その姿は、ヴィンセントが長年抱えていた国の在り方への疑問を少しずつ形にしていく。
一方カミラも、自分を守り、故郷さえ大切にしてくれるヴィンセントに惹かれていく。けれど彼は、国同士の争いが収まれば彼女をエミリスワンへ帰すつもりだった。
故郷へ帰りたい。けれど、この人とは離れたくない。
やがて二人の想いは通じ合うが、シントレア王家の思惑と新たな戦争の気配が、二人を再び引き離していく。
これは、国のために自分を差し出した王女が、自分自身の意志で愛する人と未来を選び取るまでの物語。
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