空想科学 完結・全17話

生き残されし彼女たちの顛末 第3部 国際連邦の人たちとの対話、AIとの対決を経て、天体衝突の脅威から逃れるための目論見は首尾よく運んだが、その過程で明らかになった事実とは……

WK2013 2024/08/06 公開 2024/08/22 20:10 更新

あらすじ

 ネオ・シャンハイへ避難することについての4地域の意思統一を受け、わたしたちは国際連邦への働きかけを開始する。
9月下旬、アーウィン部長たちとビデオ会議で打ち合わせをした。連邦側は、インパクト予測地点の解析に関わった、上級幹部4人とスタッフ2人のエンジニア6人のチームに、新たに加わったミシェル・イーという法務のエキスパート。
彼女が比較検討した結果を受け、ネオ・シャンハイへの避難を実現するための手続きとして、自経団と上海真元銀行を、そのまま持ち込む形で避難することを内容とする協定を、4地域と国際連邦との間で締結する、という方法で進めることにした。
 周光立と高儷が、アーウィン部長とミシェル・イーと協力して、国際連邦への協定締結の申入書を作成した。一方、わたしはダイチと、ネオ・ティエンジンというもう一つのレフュージへ、マリンビークルのアルトで向かった。協定締結が不首尾の場合に発動する「プランB」のための、システムへの事前工作だ。
 10月に入り、申入書が国際連邦の内閣にあたる統治委員会に上程され、調査団を派遣することが決まった。メンバーは、アーウィン部長とミシェル・イーを含む5名。スペースプレインに乗船し、月からネオ・シャンハイ経由、上海へ来訪した。調査団は、実質4日間の調査期間を、視察、上海と武漢の自経団幹部と上海真元銀行幹部からの聴取、住民代表との面談などに費やした。最終日には、最高実力者の周光来と面談し、懇親会が行われた。
 調査団の月帰着後、ただちに調査報告書が連邦統治委員会に提出され、協定案の正式審議を行うことが決まった。次回開催の委員会で、AOR代表と調査団への聴聞会、マザーAIへの諮問を同時に行い、同日中に委員会としての結論を出すこととなった。
 強硬に抵抗することが予想されるマザーAI。その対策を、アーウィン部長が中心になって行った。委員会前日、アーウィン部長から高儷とわたしに、「つらい話を聞かせなければならなくなるかもしれない」とお話があった……

※事情があって削除した長編を、少し再構成して、再び連載の形で公開します。

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