ヒューマンドラマ 短編

重生後、私を捨てた恩知らずの一家全員に跪いて懇願させた

熾星 2026/10/26 公開 2026/10/26 17:45 更新

あらすじ

 前世の俺は、家族のために自分の人生を差し出した。

 育ての母、葉山文江は、妹の佳苗には進学の機会を与えてやりたいと言った。家には金がない。お前は長男なのだから、先に働いて家計を支えろ。妹が卒業したら、自分のことを考えればいい。俺はその言葉を信じ、必死に勉強して手に入れた大学への進学を諦めた。

 やがて文江は、沢渡家に恩があるからと、精肉店の娘、美津子との結婚を迫ってきた。俺が断ると、母は泣きながら、これまでどれほど苦労して俺を育ててきたかを語った。結局、俺は母の涙に負け、幼なじみの菜穂との将来まで手放した。

 菜穂は俺の心変わりを信じられず、一人で会いに来た。その帰り道、川の堤防近くで酒に酔った田辺和彦に襲われた。深く傷ついた菜穂は川に身を投げ、命を絶った。俺が彼女の最期を知ったときには、もう何もかも手遅れだった。

 結婚生活も悲惨だった。美津子は酒を飲んでは暴れ、和彦との関係も続けていた。ある日の夫婦喧嘩で、彼女は木の腰掛けを振り上げ、俺に叩きつけた。内臓を損傷して大量に出血した俺は、病院へ運ばれた。

 手術を受けるため、文江と妹たちに治療費を頼んだ。だが、家には金がないと言われ、美津子も手続きに協力しようとしなかった。

 俺は病院のベッドで息を引き取った。

 意識が遠のくなか、佳苗の笑い声が聞こえた。

「お兄ちゃんって、本当にちょろいよね。何を言っても言うことを聞いてくれるんだもの。うちで飼ってる牛のほうが、よっぽど手がかかるよ」

 文江も一緒になって笑った。

「昔からお人よしだったからね。私が頼めば、何でも信じるんだもの」

 次に目を開けたとき、俺は昭和五十年、一九七五年の春に戻っていた。

 高校を卒業したばかりの俺のもとには、千代篠大学から合格通知が届いていた。入学金の納入期限が迫るなか、文江は俺に進学を諦めさせ、貯金を佳苗に回すつもりでいた。

 今度こそ、自分の人生は自分で決める。

 もう、誰にも俺の未来を奪わせない。

ポイント

総合ポイント 250
日間ポイント 30
日間ランクイン [未取得]
最高順位 [未取得]
評価ポイント 24698.4% ブクマ×2 41.6%

日間ポイントは、なろうの18〜19時ごろの集計値です。

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ブクマと評価ポイントの推移

10/27〜10/30(4日間)
ブクマ 2+1(4日間)
3 2 1 0 10/27 10/28 10/30
評価ポイント 246+198(4日間)
250 200 150 10/27 10/28 10/30

日別の値

新しい順・下の段は前日比
日付 ブクマ 評価P
10/30 2 +1 246 +10
10/29 1 ±0 236 +38
10/28 1 ±0 198 +50
10/27 1 ±0 148 +100

「全期間」は直近30日分までを表示します(リアルタイム表示では、これに現在値が加わります)。

総合ランキングの推移

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