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ほうふ しなこ 2021/08/22 公開 2021/09/01 20:54 更新
かつて開かずの教室だった三階の角にある教室が、都市伝説部の部室だ。
高校二年生の斎藤竜助は、そんな部室で部長の雨宮世津子とまったりと都市伝説を語る日々を送っていた。
周囲からは、ただ部室に籠って喋っているだけの心霊部やオカルト部と呼ばれ、活動しているのかと責められることも……
が、彼らはしっかりと活動している。
時に、運動部よりもハードなことだって竜助は経験していた。
何せ摩訶不思議な出来事を追究する雨宮世津子がいるのだから。
彼女のスイッチが入る時はいつだって唐突だ。
「龍神君」
「竜助です」
「明日は、暇か?」
明日が休日だろうが、雨宮世津子には関係ない。
そして、竜助の答えも決まっている。
「暇ですよ」
黒縁眼鏡をクイッと上げた彼女は、満足そうに言うのだ。
「暇ならば、明日駅前の『喫茶ひまわり』に八時」
これは、摩訶不思議な出来事への扉を開ける合図。
人の口から口へと伝わる怪奇な噂に導かれ、彼らは今日も活動する――
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