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朝霞まろ 2026/09/18 公開 2026/10/30 06:39 更新
「夜永に愛されて、僕は初めて幸福を手に入れた。だから、今度は僕が夜永を愛す。世界の全てを壊してもいい。僕の全部をあげる」
人間の不幸を吸い、何百年もの時を孤独に生きてきた魔女・夜永(よなが)。ある日、近隣の村で紛争が起きたと聞いた彼女は気まぐれに様子を見に行く。そこで出会ったのは、戦場に置き去りにされた一人の奴隷の少年だった。
少年には、何もなかった。名前も、家族も、自由も。
自分が不幸であるという自覚さえなく、命令されるまま戦い、使い捨ての道具として生きてきた。
そんな少年を拾った夜永は、「ノア」という名前を与え、勉学を教え、常識を説き、人として生きる事を一つずつ教えていく。
温かい食事。安心して眠れる場所。
自分の意思で何かを選ぶ事。
そして、誰かに愛されるという事。
やがてノアは、自分の意思を持ち始める。
嫌なことは嫌だと言っていいと。
死にたくないと。
夜永と一緒にいたいと。
夜永は知らなかった。
自由に生きてほしいと願い、何も持たなかった少年にあらゆるものを与えたその先で、彼が自ら選ぶものが自分である事を。
そして、その愛がいつしか世界を壊しても良いと思えるほどに深く、重くなっていく事を。
これは、孤独な魔女と、何も持たなかった奴隷の少年が織りなす、世界を巻き込むドロドロ溺愛ファンタジー。
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