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チームジョバンニ 2026/11/06 公開 2026/11/06 21:00 更新
灰壁暦三一三年、文月。城塞都市グラウヴァルの酒場「錆び釘亭」の酒場番は、この街で十年酒を出してきて、一度も下の谷へ下りたことがない。ある朝、通いの荷運びの灰狼ヴェイが、カウンターに木の札を一枚置いた。「今年の祭りに、人間を一人呼ぶ。マスターだ」。
同じ朝、ヴェイの子らが銅貨箱を抱えてきて、この銅貨の分だけ灯の油を売ってほしいと言う。百三十一枚。去年より、一枚多い。
満月の夜、窪地の底の祭り。粥と歌と、城壁の根元に北を向いて並ぶ灯。谷の者は、酒場番の名を知っていた。
グラウヴァル・シリーズの第十話。全十四章。この話だけでも読めます。
※この作品は「Romancer」(ボイジャー)にも重複して掲載しています。縦書き版はこちら。
https://r.voyager.co.jp/epm/e1_712530_04112026235531
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