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おいしいケバブ屋さん 2023/12/17 公開 2023/12/17 00:45 更新
醜姫と呼ばれたとある大貴族の令嬢がいた。
その名はアナスフィア・ノエル・ウィンター・デグロム。
背が高く均整の取れた身体、金色の髪と蒼と翡翠の目を持ち、涙ぼくろがあり、裁縫よりも剣術を好む、そんな令嬢だった。
醜女と呼ばれる令嬢でも恋の一つもするだろう。
しかしそれが婚約者となれば人生の一つの希望にもなる。
しかしその希望は、十四歳の婚約お披露目パーティーにて砕かれた。
醜いという理由で実の父と婚約者本人から婚約破棄を言い渡され、婚約者は自分の妹へと移る。
そしてそれを誰もが祝福したように手を叩く。
そんな光景を目の当たりにして、絶望したアナスフィアは名も地位も捨て家を出た。
愛用のレイピアと相棒の風妖精ポックルと共に。
そして彼女は冒険者となり、旅に出る。
時に世直し、時に人助け、しかしてその本当の目的は美しくなること。
別に自分を蔑んだ相手を見返してやりたいわけじゃない。
もはや彼女にはそんなことどうでも良かった。
だがしかしアナスフィアはまだ知らない。
自分の容姿が本当は誰よりも美しいことを。
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