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天邪鬼なインコ 2026/11/04 公開 2026/11/04 22:46 更新
月が星を隠す「スピカ食」の夜、天文部の高校生・宮瀬朔は、異世界の聖都に落ちた。
触れた相手の傷を、自分の体に移す力。
馬車に轢かれた子どもを救い、代わりに脚を砕かれた朔の前で、群衆は叫ぶ。
「聖女様の奇跡だ!」
この世界の人々は皆、生まれたときに“星名”を授かる。
星を持たない朔のしたことは、すべて“いちばん明るい星”――聖女のものになる。
「俺がやった」と叫んでも、聖女を讃える言葉にしか聞こえない。名乗った名前さえ、風の音に消える。
ただ一人、聖女セレスだけが知っていた。
自分には、奇跡の力など何ひとつないことを。
傷を引き受けるたびに濃くなっていく影。
夜ごと人を襲う怪異「夜喰い」。
五年前に消えた近所の兄が刻んだかもしれない、日本語の落書き。
そして、聖女がひとりで夜を封じたという五百年前の伝説。
救った手柄がすべて聖女の奇跡になる少年と、偽物の聖女。
誰にも見えない星が、自分の名前を取り戻すまでの物語。
※痛い描写があります。
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