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ハル 2026/10/26 公開 2026/10/27 01:35 更新
高峰カケル、26歳。
広告代理店とは名ばかりの、毎日400件近くの電話をかけ続ける営業会社に勤めて4年目。万年未達のカケルは、朝礼のたびに課長に笑われている。断られることだけが、確実に積み上がっていく。
彼女からは、たった一行の別れのLINE。家族とは疎遠で、連絡できる友人もいない。
満員電車で涙が出そうになっても、なぜか泣けなかった。
そんなある日、テレアポのリストに、見慣れない社名が混ざっていることに気づく。
「才能屋」。
いたずらか、入力ミスか。そう思いながらも、その名前から目が離せない。
意を決して電話をかけると、返ってきたのは「才能を、お探しですか?」という声。淡々としているのに、不思議と冷たくない声だった。
訪ねた先は、住宅街の古い小さなビル。
待っていたのは、白いシャツに黒いベストの男、白井。
彼は才能を与えようとはしない。ただ、静かに問いかける。
「才能があれば、今の苦しみは消えると思いますか?」
認められたいのか、自分を認めたいのか。
答えが分からないまま、カケルは次の約束をする。
周りを見返すために選んだ道の先で、居場所を見失った男と、問いだけを投げかける才能診断士の物語。
頑張っているのに報われない人、「自分には才能がない」と思ったことのある人へ。
※職場での叱責(パワハラ的な言動)、孤独や自己否定、幼少期の貧困や親子関係についての描写があります。
※本作は、エブリスタ・カクヨムにも掲載しています。
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