ヒューマンドラマ 短編

ヒトは、いまウイルスに時間を譲っている

ほっこくのくわずいも 2020/06/02 公開 2022/02/20 12:12 更新

あらすじ

 おかみから密になるな密にするなのお触れが出てから、はや二月を越す。やっと、少しずつ間口を広げてもいいと云ってきてるが、しばらくは手綱は噛まされたままらしい。だから、昼下がりがやってくると自転車にまたがり海へいく習慣がついてきた。
 海岸道路を横切り、防砂の壁を抜いたトンネルを抜けて海にたどり着く。年子だろうか。二人とも水にあたれば冷たかろうに、それでも、来る波に足を漬けることに、飽きない、厭わない。はじめの仔が浸かってキャッキャの声を上げれば、次の仔も同んなじ真似をする。親である人は「帰るよ、帰るよ」を連呼しているが、あまり本気で言ってるようには思われない。
 すぐ向かいの喫茶店の入いる。
 壁にかけられたモニターからは、CSでも受信してるのだろうか、午間っから超常現象もののバラエティが流れている。モニターの字幕は、「おとがい、って骨をしってますか。顎の先端にある骨なんですけど、これがヒトしか持っていないんです。
 

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